Dawid Planeta: メルマガと共に読み解く『It’s Already Yours』

 

ポーランドを拠点に活動するアーティスト、ダヴィッド・プラネタ(Dawid Planeta)によるエディション作品『It’s Already Yours』が、6月13日(日)に発売されます!『It’s Already Yours』は、昨年10月にSNS上で初披露されると、多くのフォロワーから好反応が示されました。そんな魅力溢れるアートワークをシルクスクリーン作品として誕生させるべく、当ギャラリーとダヴィッドは手を組むことを決めました。

エディション作品発売に合せて、ダヴィッドの創造する世界観、特に『It’s Already Yours』をより深く知っていただきたく、彼が配信しているメールマガジンを抜粋・翻訳したものを以下に掲載させていただきます。

ダヴィッドのメールマガジン購読にご興味のある方は、彼のInstagramアカウント(@minipeopleinthejungle)宛てにメールアドレスを記載の上DMをお送りください。新作発表に合わせて、毎回メールマガジンが送られてきます。是非この機会にご登録いただけたら嬉しいです。

Dawid Planetaメールマガジン

今日は僕の最新作『It’s Already Yours』とその説明を共有したいと思います。InstagramやFacebookで僕をフォローしてくれている方たちは、すでにご覧いただいているかもしれませんが、今日書いた短い文章も追加しているので、是非お読みください。

この作品は難しいものでした。制作を終えた時、作品が何を伝えようとしているのか分かりませんでした。不思議な作品でした。いつもは数日で相応しい言葉が見つかるのですが、今回はしっくりくる言葉を見つけるまでに数週間かかりました。時間をかけた甲斐あって、今作品とともに名言を共有することができます。

探し物が見つからないのは、あなたの求めるものがすでに手元にあるからだ。— 老子(哲学者)

自分が何を望んでいるのか分からない時、それは見当違いの場所を探しているからだ。
答えを探そうとしすぎるあまり、心の中で動けなくなってしまう。
心ではそう思っていても、その答えはあなたを幸せにはしてくれない。それは単に嘘だからだ。
あなたが本当に望んでいることは、知る必要性からの解放。
自分自身を定義することからの解放、自分自身を箱に閉じ込めることからの解放。
探している答えは、あなたの思考のリミットを超えたところにある。
それは言葉にすることはできない。それは言葉以上のものだから。
それは、あなたをワクワクさせてくれて、光で照らしてくれるもの。
それは、生命に満ちていて、心を解放してくれるもの。
それはあなたの周りに存在するアイディアそのもの。
自身を駆り立て、多くを吸収してみよう。
流れに身を任せ、多くは持たず、とにかく進んでみよう。
そうすれば、あなたの進む道筋が自然と目の前に現れる。

@Dawid Planeta

 

最近僕は、私たちがどのように人生を歩んでいるかについて考えた。ある特定の方法にとらわれ他の選択肢を見失ったとき、私たちはしばしばバランスを崩す。

大抵私たちは最短ルートを進み、できるだけ早く目的地に到着しようと試みる。それは肉体的な行動だけでなく、精神的な思考においても同じである。

私たちは直線的に物事を考え、ゴールにばかり目を向け、目的地までの歩みには興味を持たない。
目的地にはより早く到達するが、道中で得られるであろう喜びの機会は失う。
喜びが予期せぬ瞬間に訪れることを私たちは忘れがちである。探検したり新しいことを学んだりした瞬間に喜びは訪れたりするものだ。

時に遠回りすることも必要なのだ。
自分が何を望んでいるのか分からなくても、そのことを不快に思うべきではない。
直進することを止め、らせん状に動き始め、周りをぐるぐると回り探索してみよう。
旅を楽しみながら、心躍るようなものに出会ったら、その周りを好きなだけ小さく旋回してから次の歩みを始める。
そうすることで、計画していなかった場所に行くことができ、目的地に向かって直進するよりも一層多くのものを得ることができる。ほとんどの場合、目標達成のそれ自体よりも、その過程から多くのことを学ぶ。

まっすぐに進むことは立派なことだが、生きている実感は得にくい。

大切なのは生きていると感じること、このことを忘れないでほしい。
自分がすることを楽しむこと。
自分自身を楽しむこと。

 

 

 

 

ダヴィッド・プラネタ(Dawid Planeta)
ポーランド出身のアーティスト、グラフィックデザイナー。“Mini People in the Jungle”シリーズは、アーティスト自身が患ったうつ病を通じて経験した精神的な旅を可視化した作品群。同シリーズについて、プラネタは「自己探求のために暗闇と混沌の中に落ちていく男の物語」と言及する。

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