Kasia Mochi:アーティストが執筆した小説『浜松の子ども』

“Dzieci z Hamamatsu”, 2020, ©Kasia Mochi


今回はアーティストが執筆した面白い本をご紹介させていただきます。著者はポーランド出身のアーティスト兼イラストレーターKasia Mochi(カーシャ・モヒ)。Kasiaは、ポーランドのファッション雑誌PANIなどで、スタイリストやモデル、イラストレーターとして10年以上ファッション業界に携わっていました。

2013年より家族とともに静岡県浜松市に移住し、アーティストとして個展を始め、東京デザインウィークや渋谷芸術祭等でアート作品を発表しました。2018年にポーランドの首都ワルシャワに戻った後も、ポーランドの月刊誌Pismoに作品を提供するなど、アーティストとして活躍の場を広げています。

そして、2020年Kasiaは、国内外で多くの賞を受賞しているタタラク出版社(Wydawnictwo Tatarak)から『Dzieci z Hamamatsu(浜松の子ども)』と題した小説を出版しました。250ページにわたる物語には、Kasiaが描き下ろしたイラストも随所に掲載されています。

『浜松の子ども』の主人公は、ポーランド生まれの女の子ローラ。物語は、ローラが家族とともに日本の地方都市静岡県浜松市に引っ越すところから始まります。言語、習慣、食などポーランドとは多くのことが異なる異国の地で、ローラは戸惑い悩みながらも様々な困難に向き合う中で、一人の人間として成長していきます。

『浜松の子ども』はあくまで小説ではありますが、主人公であるローラはKasiaの娘がモデルとなっています。物語の舞台も彼女が実際に在住した静岡県浜松市に設定されています。そのため、Kasiaと彼女の家族の日本での歩みが多分に反映されており、物語にはリアリティが内包されています。また、アーティストという特異な視点を持つKasiaだからこそ、気付くことのできた日本の文化や伝統、芸術の素晴らしさも『浜松の子ども』では多く記載されています。

『Dzieci z Hamamatsu(浜松の子ども)』は、現在ポーランド語のみで発売されていますが、将来的に日本語と英語での出版も目指すとのことです。Kasia Mochiは、作家としてだけでなく、アーティストとしても独創的なアート作品を描いています。ご興味のある方は是非彼女のInstagramをフォローしてみてください。

“Miyu’s house”, 2020, ©Kasia Mochi

“Hamamatsu”, 2020, ©Kasia Mochi

 

 

 

カーシャ・モヒ(Kasia Mochi)
1979(昭和54)年ポーランド生まれのアーティスト、イラストレーター。ポーランドのファッション雑誌PANIやTwoj Styl等で、スタイリスト、モデル、イラストレーターとして10年以上ファッション業界に携わる。2013年日本に移住し本格的にアーティスト活動を開始。2016年静岡県で“Kasia Mochi展”と題した個展を開催。その他にも東京デザインウィークや渋谷芸術祭等でアート作品を発表。2016年に故郷であるポーランドの首都ワルシャワに帰国。2020年『Dzieci z Hamamatsu(浜松の子ども)』と題した小説をタタラク出版社から出版した。

http://kasiamochi.com/
https://www.instagram.com/kamochiart/